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2011年1月

ハミルトン 992B(1)

992bface

機械式時計の心臓部、調速機は要するにばね振り子です。
ひげぜんまいと呼ばれる渦状のばねで、テンプと呼ばれる円環状の重りを振動させ、この振り子作用で時を刻みます。しかしこれを精度良く作るのは大変なことでした。テンプの重さに偏りがあれば、姿勢によって振り子の見かけの重さが変わってしまいます。また、ぱったんと平たく倒されたら軸受けの抵抗がかかわってきます。振り子は基本的に等時性を持つとはいえ実際には動力源の残量(主ぜんまいのほどけ具合=動力の強さ=ばね振り子の振りの元気のよさ)で少し時間が狂うので、ひげぜんまいの巻き方を工夫して補償したりして、どんどん話が複雑になっていきます。
そして姿勢差、等時性(ぜんまいのほどけ具合による時間の狂い)のほかに、時計には大敵がいるのでした。
温度です。

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ウォルサム 軍用 WW2

Waltham

ラジウム塗りの夜光時計はけっこう人を殺しています。
どういうことかというと、ラジウムを文字盤に塗り付けるとき、筆の穂先を舌で嘗めて穂先を尖らす慣習で、このとき口中に取り込み体内被曝するんです。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-03-01-10

アメリカのラジウム時計がオクに出ていました。宣伝文句は
「まだ光ります」
いや、それはだめだろ。
怖いもの見たさで注文したら光りませんでした。残念やら安心したやら。
デザインはふつうですね。機械は軍用量産品なんでショボイです。

Move

調べてみたらこの時計の製作時期は「ラジウム嘗めるのはヤバイからやめとけ」という知見が普及した後のものでした。
安心したやら残念やら。
もうすこし古いものも欲しいような、おっかないような。

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ウガンダ

音叉時計づいています。音叉時計の苦労する点はなんといっても電池の確保。さきのアキュクォーツなら酸化銀電池でいいですが(日本で普及してない寸法なのでヤフオクか個人輸入頼みですが)、アキュトロンは基本的に環境問題から淘汰された水銀電池なのです。同じ寸法の酸化銀電池はあるのですがわずかに電圧が高く、ひどく進んだり、時計回路をとろ火焼きにする可能性があり、酸化銀電池+減圧アダプタ(アキュセル1)が流行のようです。
とはいえ本当は環境をちょっと見逃してもらっても水銀電池が欲しいところ、発展途上国ではまだ使用が許されていることを知りました。探してみたら
http://www.sangyug.com/products.php?product=Renata-Watch-Battery-343
あるじゃないか。説明が酸化銀電池になってるのはご愛嬌。
早速発注……できないぞ。どこだこのサイト。
「ウガンダ」でちた。電子決済も、恐らくそこでは流行っているんだろうといった聞いたことの無いグループ。せめてpaypal対応していれば強行したのですが、さすがに諦めました。

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アキュクォーツが止まっちゃった(3)

12310001

分解写真はこれっ。
ばらして見ると音叉時計ですねえ。スプリングドライブのような機械式の痕跡も、クォーツ的なものもありません。

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ケースに組み込んだ状態。やはり普通に音叉です。回路が抵抗とかトランジスタの手組じゃなくIC使っているのが進化の証です。
文字盤をはずしたところ。ここだけが唯一独特の部分。

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竜頭のちょい上に巨大な楕円形の缶があります。これ水晶が入ってます。押し込むのは大変だったでしょうねえ。
バッチリ使えるアキュクォーツですがうっかり外さずにCTやって時間狂っちゃったのはひみつなのだ。時刻合わせしたら普通に戻りました。ホッ。
クォーツ時計も磁気には近づけちゃダメです。

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アキュクォーツが止まっちゃった(2)

音叉時計を整備してくれる店は次々と撤退しています(電池やインデックス車、回路ブロックやコイル等部品が払底していますから)がまだ扱ってくれる店もあります。しかしアキュクォーツとなると……ともかく自分のかかりつけ店に相談してみました。回路ブロックには手が出せないが輪列は恐らく同じようなものだろうから見てみる、とのありがたいお言葉。早速発送しました、

Accuquartzovh

ものの数日で分解掃除され完調になって帰って来てしまいました。しかも外装清掃・研磨してくれたのか心なしか美しくなっています。
普通オキニの店は書かないものですが(人気が集中して自分の注文が遅れると困るから)、アキュトロン/アキュクォーツの整備頼む人なんかそうはいないでしょうから書いちゃいましょう。といってもふつうの時計も優秀な方ですが。
宮原時計店。
http://www.antiwatchman.net/?pid=6744118
こいつはクォーツ精度ですので普通に使えます。運針は音叉同様、スプリングドライブのような完全なスイープ。機械式のような、良く見るとわかるかすかなブレすらないのです。

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アキュクォーツが止まっちゃった(1)

アメリカはブローバ社の栄光と迷走の歴史の一部、そしてそして音叉振動による調速をあきらめクォーツで調速して音叉はモーターとしてだけ使う、アキュクォーツという金字塔(迷走の)については、
http://nakatajun.cocolog-nifty.com/wahoo/2010/02/index.html
で書きました。
この2本のアキュクォーツが共に止まりました。通常のアキュトロンは生産終了になって久しい水銀電池が必要ですが、アキュクォーツは後発で酸化銀電池を使用しますから楽なものです。ほいほいと交換しました。
ひとつ(金のやつ)はすぐ復活しました。ばんじゃーい。
ちなみにこの時計、1976年IBM退職記念と裏蓋に書かれていてeBay(オークションサイト)に出されたもの。……遺品でわけわかんないものを叩き売りましたね?

まあ、それはともかく。
もう一本の白いほうは。
げっ止まってる。あわてて時計を耳に近づけました。
音叉時計の音叉の駆動音は結構大きくて、動作機は耳をあてるとキーンという音が聞こえます。発振はしています。電子回路は無事ということで半分胸をなでおろしましたが、これはこれでヤバイ。歯車、または音叉の振動を回転に変えるインデックス車(要するに自転車のリアハブ簡単にしたようなつくりで、ペダルを前後に往復させながら
車輪を進めているようなものです)が磨耗している可能性があるのです。

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