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とけいを新調する(1)

Empiremove

手巻き機械式時計でどうしても大きくしたいものが2つあります。
ひとつは主ぜんまいの入った香箱。大きくなればなるほどエネルギーを蓄積でき、動作時間が伸び、精度が安定します。
もうひとつはテンプ。時計の調速をつかさどるばね振り子です。大きければ大きいほど安定し、また相対的に工作精度によるアラ(姿勢をかえると狂うとか)を減らすことができます。
とはいえ時計の中心軸には針のためのゴチャゴチャがあるのでここは越えられず、これら2つの主要機構は概ね機械の外から中心軸までの円を描いていることが多いです。
主ぜんまい(の入った香箱)は巻き上げる必要があるので概ね竜頭のナナメ隣あたりにあり、日に5周くらいしか回らない主ぜんまいから毎秒2.5周期以上で動くテンプに至るまでには当然歯車を複数組み上げて加速していく必要があります。この加速歯車の群れをまとめて輪列といいます。
あとはテンプの、ばね振り子による往復運動を回転運動にかえて歯車の速度を制御する「脱進機」を間に挟んで機械式時計は完成します。説明されると案外シンプルな仕掛けです。
輪列の枚数と加速比もわずかな例外を除き今時は定番が決まっていて、歯車は基本的に3枚。それぞれ二番車、三番車、四番車と呼ばれています。一番がないのは主ぜんまいを納めた箱(香箱)に歯車(角穴車)が固定してあってこれが最初の歯車の役目をしているからです。
香箱とテンプの間はこの輪列と脱進機を中継しているので、両者は機械のなかでかなり離れた位置(大抵はほぼ反対側)にあります。
長くなったので以下次号。

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