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とけいを新調する(2)

前回輪列の枚数と加速比もほぼ決まっているという話をしました。
実際、通常二番車は一時間に一周します。分針を司っています(時計あわせのためのスリップ機構を通じて針に繋がっています)。だから二番車は特殊な製品を除き時計の中央についています。時針は二番車を1/12して作るので、時計機構としては比較的重要視されません。
三番車は黙々と回転を中継します。
四番車は毎分一周します。秒針にピッタリです。
ここで問題は中心部には二番車が既に鎮座していることです。しかもテンプ直近にいる脱進機に寄せなければなりません。従って普通に四番車から秒針を出すと秒針が中心軸からずれた形状、古い時計・懐古調の時計によく見られるいわゆるスモールセコンドです。
しかしこれ、秒単位の計時は事実上不可能です。
「おーなんか動いとる」くらいにしか見えません。
実際一日数十秒、下手すると数分狂う機械式時計ではこれで分相応だったのですが、秒を測りたい用途も出てきました。脈拍をはかるとか、何時何分ちょうどをもって突撃開始とか。
御存知の通り、今の時計の多くは秒針が中央にでっかく鎮座しています(センターセコンド)。どうやっているかというと、まあ大抵は、二番車の軸が筒になっててその中を秒針の軸が通る、つまり二番車と四番車が二階建てになっています。二番から外の三番に出してまた元の軸の四番に戻し、そして脱進機にむかわせる。なかなかアクロバティックで、実際整備の難所になっています。

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