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夢を見た

悪夢といってよかろう。大学入試の夢だった。
歴史の試験問題の当該ページは、事変等を対象としていた。「戦闘艦○○(浪速か摂津だったと思う)の公試に座乗した人物を何人あげよ、その各人の当該艦に対する意見を記せ」……そんなもん江川達也だって覚えてないわ。そんなノリの問題用紙が一センチほどもあった。ああ、オレは文系は無理だ、ここには受からないと思った所で目が覚めた。

我は理系技術者の息子として生まれ、あたかも能・舞踊家の息子がその家を継ぐがごとく、当然理系に進むものとして育てられた。正直言って大学試験はあまり苦労していない。物理、数学は、「これは人を殺すためのものだ」と気づいた瞬間俄然魅力的なものとなった。
中学・高校レベルの微分・積分は、速度の変化とともに変わる抵抗などを検討するために必要となる。気象が唐突に出てくるのはもちろん軍事的要素もあるが、装薬によるエネルギーを理解するためだ。実際かくかくしかじかの爆発力の火薬を用いると砲口初速はいくつとなり空気抵抗はこうモデリングできるとすると相手に直撃させるにはこの装薬で砲角度いくつで撃てばよいか、という試験問題を見たことがある。ちなみに東大だった。化学は高校レベルでも炸薬、毒ガス、湿布薬、飛行船……さまざまな効能を教えてくれる。主にニトロ基がついたものばかり得意としたのは若気の至りだ。
英語はエロ本と航空機の専門書を理解するために辞書を引きまくった。親は「英語の本」を買うためなら金を出してくれた。それがAerofax minigraphやサラマンダーブックスだったのは黙認してくれた。この知識はいろいろな意味で血肉となった。

文系科目は苦手だと思っていたが、今となって思えば歴史がつまらない筈がなかったのだ。歴史の劣化コピーであるガンダムやトップをねらえ!の年表がかくも面白いのだから。英国人の悪辣さ、血塗れのフランス革命など、「楽しめ」たはずなのだ。国語は不得意ではなかったが、漢文にレ点をつけよ、といったものは苦手だった。英語と同じ回路で処理していたのだ。大体漢文なら孫子をやるべきだ。あれはべらぼうに面白い。国力の蓄積も軍備もなくただ好戦的である国は滅ぶ、などという言葉はかつての我が国民、そして昨今の近隣諸国は噛みしめるべきだろう。示威で戦わずに済めばそれに越したことはない、といった話から、火攻めはかく行うべし、渡河はこうすべし、情報収集・スパイ活動はかく行うべしと当時の先端知識が手に入る。これこそが過去に学ぶという行為ではないか。恐らく古文でも同じようなものがあるに違いない。クソ退屈な女官の日記ブログみたいなものばかり読ませやがって。

要するに結論はこういうことだ。
今中学高校で勉強している諸君、その授業が退屈であれば、それは中核をぼかされているからだ。授業の体系自体は戦前から変わっていないのだからな。
君が今学んでいる内容は、基本的に殺人と征服支配のためにある。
そう思えば勉学も楽しみだろう。

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