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縁日時計2(2)

Ennichi3 さて縁日時計二号である。写真がうまく見えない方は写真クリックしてからCTRL+Nでスクロールバーが出る。それでもダメなら↓をたどっていただきたい。
http://nakatajun.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/ennichi3.jpg
左から右、次に下を説明する。

左上、サイズは見ての通り8型。百円玉サイズだ。文字盤は三段瀬戸干支(ホーローだね)クラック無し。これだけで凄い。外観に錆はあるがステンレスにニッケルメッキなので、これは家でも付けなおしができる。針はブルースチール(鉄を焼いて青色にしたもの)だが形状はいまいちやの。ブレゲ針に交換する手もあるが。右上の写真を見ると、悲しいかな風防にクラックが入っているが、この風防中央に金箔でSとおぼしき刻印があり、悩ましいところ。まあ、これが割れてなければ3800円では落ちなかっただろう。

特筆すべきは左下だ。スイス製との記載だがこれは間違いなかろう。時代的には恐らく1910年代+-15年ほどになると思われるが、この時代アメリカなら色々装飾しまくっている(ダマスキンという)。しかしながらスイスお得意のコート・ド・ジュネーブはおろかヘアライン処理すらない。巨大なルビーが多数ぶち込んであるのが分かる。この時点で日本製の可能性は消滅した。残念ながら日本はこの時期この作り込みは出来ないし、戦前作られた3種の腕時計のどれにも似ていない。
下が心臓部のバネ振り子(テンプ)で、稼働状態を撮影したので分かりにくいがチラネジ付きバイメタル切りテンプ、まあ高級機の定番だ。文字などは恐らく彫り込み→金メッキ→メッキの順で行なわれたと思われる(文字は黄色ではなく金だ)。
左側に一本だけ延びている腕の先に金属のカバーがかけてあるが、これはガンギ車とよばれるもの(下に見える変なトゲの生えた歯車)の支持部で油を保持するための機構だ。その上二つのルビーには金の円があるが、これは恐らくシャトン(工作精度が低かった時代に、金の筒に入れてネジで固定し、極微調整が出来るようにしたもの)ではなく単に意匠だと思う。しかしカッコイイのは間違いない。上のROSAの文字の下に石が入っているがこれがわからない。この部分は丸穴車と呼ばれ、ぜんまい巻き上げの時しか動かないので普通余り重視されない。見栄え優先なら中心軸(二番車)に石を入れてほしかった。18 Jewels 3ADJ.表記のなされた軸部分は主ぜんまいが入っている。これは動きは遅い(一日5周くらいしかしない)ので現行機種でも省略されている機種が多い。というかうちにある時計でこんなところに石が入っているのはハワードの懐中時計くらいだ。見た目重視したのかもしれない。ガンギは焼き入れの鉄、他の歯車はほとんど金だと思う。ネジが少し傷ついているのは、かなりちゃんとオーバーホールを行なったことの証明でもある。

右下、蓋は当然のようにペルラージュ(丸の組み合わせ)仕上げ。かすかに赤く見えるのは錆ではなく、オーバーホールの痕跡だが読解不能。

完動だが、ちょっとこれは自力でOHしたくないので整備に出すことにする。

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